しかくかんけい!
■■ しょーくんside ■■
腰が痛い。
今日は、どの女ともやりたくない気分だ。
そう思って、ひとり屋上からぼーっと景色を眺めていた。
ふと視線を下にやると、見覚えのある男女が歩いているのが目に入る。
追えば、裏庭の方へ消えていった。
「ふーん……」
ついにそらっち、手に入れたのかよ。
いや、あの感じだとまだだろうか。
遠くからではそういう雰囲気は掴めずに、ただ思うのは、愛莉どうしてるかな、ということ。
もしかしてこれ、チャンスじゃない?
なんて言葉が脳裏に浮かび、俺の狡知が働き出す。
「くっ……」
やっぱり、どの女を抱いても満たされない俺は、彼女を手に入れたい一心なのだな、と思った。
思い立ったら即実行。
屋上をあとにして、彼女がいるであろう教室へと足を速めて。
B組のドアをガラッと勢い余って開ければ、一斉にその空間にいた人たちが振り向く。