しかくかんけい!
対角線の距離
■■ ハナside ■■
* * *
季節は冬になった。
12月の半分が終わっていた。
カレンダーを眺めて、今年はいろいろあったなあ、と思いを馳せる。
そして、がっくり肩を落とす。
部屋の中は暖房が効いてぽかぽかしているのに、私の心はひどく冷たかった。
「私のバカ……」
学校では未だに話せなくて、あれからもう1か月を過ぎたのに、私たちは何も進展しないまま。
本当は仲直りしたいけれど、今さらどんな顔して謝ればいいのかな。
また気持ちが天邪鬼になって、もっと傷つけちゃったらどうしよう。
そんな言い訳が、私の気力と勇気を蝕んでいた。
気まずい感情をずるずる引きずって、でも人間って怖いもので、最近はそれに慣れてきた気がして。
もうこのままでもいいのかな、なんて怠慢がチラリと顔を出し始めて。
でもやっぱり、同じクラスだから毎日会うわけで。
愛莉の顔を見るたび、苦しい。