しかくかんけい!


「あー、昼ごはんカレー食べた」

「自分で作ったの?」

「うん」

「す、すごい……」


本当にひとり暮らしなんだなあ。

関心しながらそらくんのあとに続けば、リビングに通されて、適当に座って、と言われ。

ちょうどこたつの前に立っていたので、とりあえずその場に座った。


「紅茶とコーヒー、どっちがいい?」

「えーっと、紅茶!」

「了解」


そう言ってこちらに背を向けキッチンの方へ行くそらくん。

手持ち無沙汰な私は、目に入ったこたつをただ見つめた。

このこたつ、かなり年季が入っているみたいで、ところどころ木目が削れたりへこんでいたりしている。


というか、全体的にむかし風な造りのお家。

私の祖父母の家と似た雰囲気を感じて、ノスタルジックな気持ちになった。


キョロキョロしていると、そらくんがお盆を持ってゆっくりやってきて、静かにそれを置く。


「先に紅茶」

「あっ、ありがとう」




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