しかくかんけい!
そばにいられるだけで十分だなんて、よく言えたもんだ。
しょーくんに火花を散らすそらは、どんどんハナのところへ行ってしまう。
いざそれを目の当たりにすると、私はどんどん、欲張りになった。
あなたを手放したくなくて、離れて欲しくなくて、こっちを見て欲しくて、私だけを想って欲しくて。
でも私の欲張りはきっと、そらが幸せになるには邪魔なものかもしれない。
「私は最初から、みんなの気持ちを知っていた。だから私は必死に考えて、そうしてたどり着いたのは、自分の気持ちを抑えること。そうすればこの悪循環も、きっと止められるって、思った」
「……っ」
「でも、できなかった」
きっかけは、後夜祭。
しょーくんは、どんな手を使ってでも、私を欲しがった。
どんなに先手を打って先回りして防御しても、彼の欲はずるくて、賢くて、子どものように荒手だった。