しかくかんけい!



……黒い画面が、嘲笑う。

そこに反射する、ネオンの光。


12月の淋しい温度が、裸の私を凍えさせた。


立ち止まっていた足を、無理やり動かして、とぼとぼ歩く。


不規則に髪をなびかせる風。


寒い、と思った。



「愛莉」


はっ、と息を呑む。その寂しい風とともに現れたのは。



「……しょー、くん……」



またしても、神様は、残酷だった。


「奇遇だね」


そう言って嬉しそうに微笑む彼。

警鐘を鳴らす私のからだじゅうのあらゆる筋肉が、強張る。


「どうしてあなたなのかしら」

「……」



どうして、しょーくんなの。

どうして、そらじゃないの。



「どうしてっ……!どうして今、このタイミングで、あなたがここにいるの……」



どうしてこんな、ボロボロなときに。


今の私には、

感情を抑える装いも、身を守る鎧も、

何もない。




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