しかくかんけい!
■■ 愛莉side ■■
* * *
「今週の日曜、空いてる?」
テスト期間が終わって、ソロコンが今週末に迫ったある日のこと。
ハナのいない昼休み、私はそらのもとへ行った。
暇なときはいつも、裏庭の木陰でひとり寝そべっているそら。
だいたい本を読んでいるか、眠っているか。
昔からあまり、特定の人と連れたり大人数で行動したりせず、こうやってひとりで過ごすことが多い。
今日は本をアイマスクにして、眠っているように見えた。
そんな彼へ声を掛け、隣へ座る。
「日曜?」
「うん。ハナが部活のコンクールに出るから、一緒に見に行こうよ」
ピクッと反応して、よいしょっと起き上がる。
それと同時にパサッと私のそばに落ちた本を拾って、はい、と手渡す。
ありがと、と言って受け取った彼は、私の方を向いて口を開く。
「ソロコンってやつ?」
「え?あ、うん、そうだけど……そら、ソロコン知ってるんだ?」
「いや、知らないけど」