しかくかんけい!
コンクールのことか……とか言って何かを考えていたから、私は一応ソロコンについて解説しておいた。
「一人で鑑賞するのも寂しいし、せっかくだから一緒に行かない?」
「まあ、いいけど。俺、楽器とかわからないけどいい?」
「大丈夫、ハナを応援したいだけだし」
このときはただ、なんとなくそらを誘ってみただけだった。
このときはまだ、あんなことになるなんて微塵も予想だにしなかった。
ソロコンの日。
私はハナへ頑張ってねとメッセージを送り、家を出た。
すぐ近くのそらの家へ寄ってしばらく歩き、二人でバスに乗る。
最寄りバス停で降りたら、近くのコンビニでハナとしょーくんへの差し入れを買って、ソロコン会場へ向かう。
ハナの出番は確か最初らへんだったから、会場へ着いたらすぐに一般入場の受付を済ませた。
ホール開場と同時に入場し、席を確保する。
一度受付すれば出入りは自由だから、移動しやすい席を選んだ。