しかくかんけい!
いつも楽しそうに誰かと笑い合っているしょーくんを見ているだけで、こっちまで明るい気持ちになれるから。
だから私は、それで満足なんだもん。
……その程度。
春の魔法にかけられたような、ふわふわした、あこがれ。
このときはまだ、その程度の淡い淡い恋心だった。
それから部活やイベントで忙しくも充実した毎日を過ごし、2年生へ進学した。
同じクラスを期待したけど、また隣のクラスだった。
すっかり馴染んだ制服のスカートを去年よりちょっと短くしてみたり、新作コスメで唇を彩ってみたり。
あれもこれも全部、密かに想う君のためだったり。
そうしてゴールデンウィークが間近に迫ってきた4月某日。
この日は運悪く日直で、それを理由に先生から雑用を頼まれてしまい、教室で居残りをしていた。
「ふう、やっと終わった〜」
まとめた資料を職員室まで持って行くついでに売店で何か買おうかな、
でも早く部活いかなきゃな、とかなんとか考えて席を立つ。