しかくかんけい!
■■ ハナside ■■
…────パチパチパチパチ…………
会場に響き渡る拍手と同時に深々と一礼して、しょーくんと顔を見合わせる。
少しだけ微笑み合ったら、明るい舞台をあとにした。
「おわったぁ〜!」
緊張感でピリつく会場から屋外へ出て、外の空気を胸いっぱいに吸い込む。
晴れた空にはうっすらとした雲が浮かび、白と水色のグラデーションを描いていた。
「お疲れさん」
後ろから続くしょーくんも、ぐーっと気持ちよさそうに体を伸ばしていた。
「しょーくん、ピアノ引き受けてくれて本当にありがとう」
ぺこっとお辞儀をして、伴奏お疲れさまです、と付け加えた。
「いーえ。結構楽しかったから」
「そうなの?」
「久しぶりにピアノ弾けたし、ハナの面白いところたくさん見れたし」
「それはよかった……の、かな?」
何か面白いことしたっけ?
身に覚えがなくてうーんと考える私を見て、しょーくんはなぜか吹き出していた。