しかくかんけい!
「あー、そらは人混み苦手だったわね」
そらくんと話すときの愛莉の声は、柔らかくて心地いい。
「昔は苦手だったけど……今は大丈夫、だと思う」
「本当に大丈夫?無理しないでいいわよ」
「たぶん。でも行きたいから、行く」
行きたいから行く、とはっきり言い切ったそらくんは、やっぱり可愛く見えた。
教室ではあまり誰かとしゃべっているところを見たことがなかったから、こんな一面もあるんだ、と思った。
さっきの発言とか、今の言い切ったセリフとか。
思ったことをはっきり言葉にできる人。
そういうとこ、ちょっと愛莉と似てるかも、なんてね。
「花火、みんなで見たい!」
私が言うと、しょーくんが じゃあ、と口を開く。
「夜に行こう、6時集合とか」
「なら、晩ごはんもそこで済ませましょう」
「うんっ、賛成〜!」