SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を

「ん〜、だよね〜、学校なら近くにもあったのに、一樹さん、なんでこの学校に行けって言ったのかな? 珍しくちょっと強引だったよね〜」


前の席、グリムが振り向いてあたしに答える。


グリムが言う通り、この学校へ行くように、一樹は強引に転入の手続きを済ませてしまった。


こんな家から遠くて校則も厳しい、なんか変な学校なのに……


「でも結果的には良かったかな〜。この学校の制服、やっぱりすごくカワイイし♪」


制服もどこか高級感が漂うクリームベージュのブレザーだった。赤、黒、茶色のチェックスカートと、同じ柄の大きめリボンがかわいいと、グリムはやたらはしゃいでいる。


「……ふぁ、」


隣の席では佑影がもう寝る体勢に入っている。


「佑影、今日も授業、寝てるの?」


「ああ。なんかあったら起こせ」


佑影は完全に机に伏せてしまった。
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