SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を
「目が覚めてからどうしてたの? 1人で耐えてた? それとも、ユリさんが側にいてくれたの?」
「……あ〜、それは、佑影が側にいてくれたんだ」
ピクッと湧人の体が反応する。
「……佑影、が……?」
「うん、そうだよ?」
「……満月の時は佑影といたって事……? それで美空は落ち着いてたの?」
「うん。 あたし、ずいぶん助けられた」
「…………」
「グリムから聞いたんだけど、佑影、すごくあたしの事が好きなんだって。 あたしが特別で、眠ってる間もしょっちゅう気にしてくれてたって。 あたしの前じゃそんな態度、見せないのに」
「…………」
「でも、そんな佑影だからあたしも特別で、安心して満月一緒に過ごせたし。 みんなも佑影なら大丈夫って、だから——」
——ギュウッ
……⁉︎
抱きしめる湧人の力が強くなった。
「……ゆう……?」
「……オレじゃ、 だめ……?」
耳元で湧人の弱い声がする……