SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を
「でも、そうしないとあたしが辛いし。 佑影もあたしの為にそうしてる。 それが大人の対応だからって、だから……」
「……大人の対応って……」
目をそらす湧人の態度がツンとする。
久しぶりに見た“ツン”に釘付けになっていると、
『みく』
……あ、
また幼い湧人の幻影があたしの前に現れた。
それがウロウロと湧人の周りを歩いてる……
「でも、これからはそんな事しなくていいだろ? オレがいるんだし、だから……。 それとも……オレより佑影がいい……?」
「……あ〜、」
あたしはぼんやりと幻影を目で追いかけている……
「……美空?」
湧人が顔を覗き込んだ。
「どうしたの? ぼーっとして……」
「……え? ……あ、」
首を傾げる湧人の隣、幼い湧人もクイッと首を傾けている。