SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を
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街郊外にある古い工業跡地。

所々の屋根が抜け落ち、瓦礫などが散乱しているその場所で、あたしは黒パーカーの様子を陰からそっと見守っていた。

黒パーカーが若い男、五人を相手に格闘している……


「「……ザケんじゃねーぞッ!」」


二人の男が鉄パイプのようなもので黒パーカーに襲いかかった。

挟み打ちにするような位置関係……

両腕をくの字に曲げて黒パーカーは防御する。


「「「……らあッ!!」」」


そこへ残りの三人が加わってボディを狙い打ってきた。

その攻撃をギリギリかわし、今度は黒パーカーが反撃する。


“ ダンッ……ガッ! ゲシ! ゲシッ!”


主に足技中心の格闘スタイル。

その凄まじいキック力に相手の体勢が崩れれば、すぐにヒジを振り下ろす……
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