SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を
……へえ〜。 あの黒パーカー、けっこう強い。
けして素人ではない俊敏な動きが、格闘スキルの高さを物語っている。
なんだ、 あいつ全然余裕じゃないか。
このままいけば黒パーカーが勝つ——
——ドガアッ!
……⁉︎
おもわずキョトンとしてしまった。
黒パーカーが突然全ての攻撃をやめ、奴らのサンドバッグ状態になっている。
「「「……たばれッ!!」」」
それまで劣勢だった男たちはここぞとばかりに次々と攻撃を浴びせていった。
……なんだあれ……
あたしは訳が分からない。
あたしが見る限り、黒パーカーはわざと男たちに殴られている。
しかもチラッと見えたけど、口元は完全に笑っていた。