SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を
「お前っ……これがどういう事だか分かっているのか!」
「どういう事って?」
「男と一緒のベッドで寝る事がだ! どういう意味か……お前分かってやっているのか!」
「分からない。 なにかダメなの?」
「……っ、 ダメに決まっているだろう! 言っておくが俺はそんなつもりはないぞ! お前をそんなっ……女として見た事はっ……!」
「……うん?」
「いいか! 俺たちは同志だ! 親父同様、俺もお前は家族だと……妹のように……思っているんだからな!」
「……?」
首を傾げ、美空はやっと俺のベッドから出る。
「よく分からないけど、 ダメだったならごめん」
そう言うと、今度は部屋のソファーに腰を下ろした。
「……はぁ。 全く……」
俺は頭を抱えてうなだれる。
呆れてはいるが不思議と美空には腹は立たない。
部下には絶対見せない寝起き姿も、少し寝癖のついた髪も、自然体でふるまう美空の前では気にせず俺もさらけ出せた。