SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を
好きの感情

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————七月。


複数件のアルバイトをこなし、疲れて家でぐっすり寝ていたあたしに、突然悲劇が舞い降りた。


“ ゴオオオオオ——ッッ!!”


……アパートが、 燃えている……


「ママ〜! ママ〜!」
「うわあああ〜〜ん!」


泣いているのは同じアパートに住んでる子供。

そしてそばには青ざめる大人の住人たち……

なんで火事になったのかは分からないけど、これだけははっきり言える。

あたし、 今、 すごく困っている……


……どうしよう……


慌てて出てきたから、あたし、なんにも持ってない。

着替えの服も、お金も、バッグの小道具も……

服も袖や裾が燃えてススだらけだし、前髪なんてちょっと焦げて縮れてる。


“ ウウ〜ファンファンファン……”


まだ騒ぐ声やらサイレンやらで騒がしいけど、あたしは一人歩き出す。


……う〜ん……


とりあえず、水が飲めて寝るとこさえあれば、あたしは十分生きていける……


「そうだ、学校に住もう!」


そのままあたしは学校に向かい、夜の校舎に忍び込んだ……
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