SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を

「……あ?」
「……美空?」


「あたし、 たぶんどこか病気なんだ」


「「……病気⁉︎」」


「きっと悪い病気なんだ」


「「……⁉︎」」


「いっぱい胸がドキドキするんだ。 前はこんな事なかったのに、今は……。 おかしいんだ、気付けばいつも考えてる」


「……ええっと、 それってまさかっ……!」
「おまえっ! さっきはそんなこと一言もっ、」


「……はぁ〜、」


出ていくため息……


「なに⁉︎  急に気が付いたの⁉︎」
「……っ、おいっ……気付けば誰を考えているんだ!」


「湧人だよ。 湧人が頭から離れない。 実は再会してからおかしいんだ。 なんか胸が苦しくなって……さっきもキス、 しようとして……」


「「……っ⁉︎」」


「黒木に治してもらおうかな。そうすればきっと——」
「きゃあああ〜っ!!」


グリムの叫び声に、あたしも佑影も、そして教室中がビクッとなる。


「おいっ! グリム!」
「ごめん〜! だって……」


集めた視線に愛想笑いでグリムは何でもないとアピールした。
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