SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を

「……たく、大声出すんじゃねえ!」
「ごめん〜、つい……」


そんな少しのやり取りの後、再び視線があたしに刺さる。


「な〜んだ美空! そうだったんだ!」
「……はぁ。 たく、本当かよお前……」


それぞれに温度差のある言葉を吐き出した。


「……なにが?」


「さっき私が言ったこと! 次に芽生えるのは恋愛感情って言ったよね?」


「……恋愛、 感情……」


「な〜んだ、もうとっくに芽生えてたんだ恋愛感情! すごい! 王子と両想いじゃん!」

「……っ、オレはまだ認めねえぞっ! おいっ! キスとか絶対するんじゃねえぞ!」


「……?」


あたしはいまいち、二人の言う言葉の意味が分からない。


……えっと、


恋愛感情で、 芽生えて王子と両想い……


認めなくて、 キスとか絶対するんじゃねえぞ……


……するんじゃ、 ねえぞ……?


……う〜ん?
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