SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を


最近のあたしの生活は不規則だった。

というのも、前に昼も仕事を入れてくれと頼んでいたのが原因で、それが今頃、急に忙しくなったのだ。

自分で頼んだからには、きちんと仕事はやらなきゃいけないし、今は学校よりバイトを優先させている。


もちろん仕事が終わったら学校へは行ってるんだけど……


ここしばらくは湧人と一緒に学校へ行けてないし、帰りもまたすぐにバイトに行かなきゃいけないから一緒に帰れてもいなかった。


「…………」


この間、湧人が言った事を思い出す。



『あのさ、美空。 生活の事とかお金の事は何も心配しなくていいから……だから無理にアルバイトしなくてもいいんだよ?』



やけに真剣に湧人はあたしにそう言った。

別に無理なんてしてない、やりたいからやってる、何より人の役に立てるのが嬉しいのだと言ったら湧人はハッとして、


『……そっか、』


頷きながら軽くあたしに微笑んだ。


もちろんその前には、ちゃんと学校へ行かなきゃいけないよとも言われたけど……


黒木に言われた事や佑影も適当にしている事、


あたしの行動を予測して、一樹が事前に先生たちに暗示をかけてくれてたおかげで何の問題もないのだと言ったら押し黙った。


佑影もあたしの影を作り出してくれてるからクラスのみんなも普通にしてるし。


それでも、どこか湧人が納得してなさそうだったから、あたしは休む事なく、遅れても学校へは行っているのだ。
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