SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を
「……? なにが?」
「……っ、 あなたが無神経だからっ……」
「無神経? どこが?」
するとのぞみはキッとあたしを睨みつけた。
「自覚ないの⁉︎ 最低! 私がこんなに傷付いてるのに!」
最後は何故か怒って行ってしまう。
「どうしたのぞみ⁉︎」
「大丈夫? あいつに何か言われた?」
「うん。 天使さんってやっぱりひどい……私にデブだブスだって。 自分の方がかわいいって……」
「なんだよそれ!」
「のぞみが大人しくしてりゃあいい気になりやがって!」
「……痛っ、 足も蹴られたの」
「ひっど! ほんと最低なやつ!」
「あいつにはもっと反省させてやらなきゃね!」
あたしには身に覚えのない事を喋りながら、のぞみはさっきの女たちと歩いていく。
……? どういうこと?
分からなくて、あたしは女たちの背中をただぼーっと眺めていた。