SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を

その後も変な事が多かった。


濡れた制服を乾かそうと屋上で横になっていたらいつの間にか屋上の鍵が閉まっていて、しばらくそこから出られなかった。


やっと出られたと思ったら、太った男子たちに囲まれて「キミがデブ専だったなんて!」と迫られたり……


男の先生には「みんなには内緒にしておくから」と何故かお尻を触られたり……


空き教室に閉じ込められたり……


やっと教室にたどり着いたと思ったらもうホームルームが終わっていて、日直で教室に残っていたグリムがあたしを見るなりため息をつく。


「もう〜、 今頃学校来ても意味ないでしょぉ〜?」


「……ごめん。 だいぶ前には来てたんだけど、なかなかたどり着けなくて……」


「……え?」


「それより湧人は? 来たでしょ? 約束してたんだけど」


すると、グリムは顔を曇らせた。
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