SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を
「……? どうかした?」
「…………」
「ねえ!」
すると生徒会長は再びあたしに視線を戻した。
一瞬ニヤッと微笑んだ後、
「……ハア〜。 まだ元気にはなれないな」
盛大にため息をつきながらそんな事を口にする。
「……え?」
「元気になるにはお前の力が必要だ」
「あたし?」
「簡単な事だ。このかわいそうな俺にキスをしろ。そうすれば俺は立ち直る。すぐに元気になってやる」
「……キ、ス?」
「女に頼まれたんだろ? いいのか? 俺が元気じゃないままで……」
「それは、あたしは別に」
「……っ、かわいそうだろこの俺が! 口を出すなら最後まで面倒見るんだな!」
「……え、」
「ほら! 今だ! 早くしろ! かわいそうな俺にお前から俺にキスをしろ!」
もうすでに元気にも見える生徒会長が急ぐようにあたしに言う。