SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を

「……? どうって?」


「何か変わった事などはありませんか?」


……変わった事?


「あ〜、とっても変わった事だらけだ。五年前と全然ちがう。金持ちだし、廊下も教室も光ってる。黒板も違うし、机にタブレット? がついてるんだ。一樹なんであの学校……」


「ああ、いえ、学校の設備の事ではなく……」


「……?」


「誰かに、会ったりなどは……」


「……会った?」


一樹が探るように見つめてる。


「……変わったやつには会ったけど……」
「——会ったのかっ⁉︎」


急に黒木が割り込んだ。


……?


「……うん。生徒会長に。そいつね、王子なんだって。あたしよく分からないんだけど」


そう言うと二人は顔を見合わせる。


「……まだ幸運は見つけられませんか……」

「フン! そうヤスヤスと見つけられてタマるかっつーの!」


それぞれに何かつぶやいた。
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