SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を

……はあ、 もう、 一体コイツはなんなんだ。


あたしは訳がわからない。

コイツがどうしていつも壁に閉じ込めるのか、なんでいつもやたらと顔を近づけてくるのか。


——スッ……

あたしはしゃがみ込む。


「……⁉︎」


男が動きを止めたその隙に、空いてた腕の下から逃げ出した。


「……やはり、簡単にはいかないな」


「…………」


「だがどうする……ここは完全な密室だぞ。ドアは絶対開かないし、オレ以外鍵は開けられない。お前はオレから逃げられない……」


不敵に笑いながら男は再びあたしに近付く。


「……あのさあ、」


そんな男にあたしは思った事を口にした。
< 39 / 295 >

この作品をシェア

pagetop