SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を
……はあ、 もう、 一体コイツはなんなんだ。
あたしは訳がわからない。
コイツがどうしていつも壁に閉じ込めるのか、なんでいつもやたらと顔を近づけてくるのか。
——スッ……
あたしはしゃがみ込む。
「……⁉︎」
男が動きを止めたその隙に、空いてた腕の下から逃げ出した。
「……やはり、簡単にはいかないな」
「…………」
「だがどうする……ここは完全な密室だぞ。ドアは絶対開かないし、オレ以外鍵は開けられない。お前はオレから逃げられない……」
不敵に笑いながら男は再びあたしに近付く。
「……あのさあ、」
そんな男にあたしは思った事を口にした。