SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を
「まさかこんな展開になるとはね〜」
グリムがぼんやり口にする。
「幼馴染との劇的再会……それはそれで驚いたけど、それ以上に佑影には……」
「……え?」
「まさかこんなに嫉妬するなんて思わなかったから……びっくりを通り越して、なんか今は複雑というか……」
その言葉に佑影はピクッと反応する。
「嫉妬な訳ねぇだろっ!」
すぐにグリムに反論した。
「もう〜、大きな声出さないでよ〜、そういう態度が何ていうかさぁ〜」
「……あ?」
「確かに、最初私が面白がっていろいろ試すような事をしたのは悪かったけど、でも……」
「なんだよ」
聞き返した佑影にグリムはぐうっと黙り込む。
「なんだお前……面倒くせぇ」
イラだったように佑影がスッと席を離れていった。
「……グリム? どうしたの?」
「さあ、自分でもよく分かんない。でも、」
「……?」
「たぶん、私も嫉妬かな?」
作ったようなグリムの笑顔。
言葉の意味が分からなくてあたしは首を傾けた。