SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を
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——そして、


“キーン、コーン”


四時間目終了のチャイムと同時にあたしの闘いの幕が開ける。


「離せ佑影!」


湧人が待つ屋上へ行く為のさまざまな難関突破を果たすべく、今日もあたしは頑張っていた。


「……っ、」


まずは佑影。

周りから見れば、今、あたしは普通に座っているかもしれない……

けど、実は完全に拘束されている。

シャドウキネシスである佑影の能力によって、あたしの体にはネットリと影が絡みつき、それが重りとなっていた。


「ずるい! 学校で能力、使っちゃだめって言われてるのに!」


「お前だってコソコソ使ってんじゃねーか! それにオレは特例の許可をもらっている、あの黒木誠にな!」


「……え、 黒木?」


「まあ予防線……といった所か。放っておくとお前、何をしでかすか分からないからな」


「そんな!」


そこへビュオ〜ッと風が吹き込んで、カーテンに大きなふくらみが出来る。


「……っ、」


体が布に隠れた途端、佑影がぐいっと襟元をつかんできた。

カーテンの中に二人きり……

佑影はいつものように問い詰める。
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