SignⅡ〜銀の恋人と無限の愛を

「……奏太？」


「お気になさらずに。　それで、湧人くんと何か変わった事でもありましたか？」


「……変わった事？」


あたしは湧人を思い浮かべる。


「変わった事すぎて、あたし、どうしたらいいか分からない。 戸惑ってるっていうか……

湧人は湧人なんだけど、前より湧人がなくなって……

でもすごくあたしに言ってくるから、なんて言えばいいか分からない……」


今の気持ちを一樹にぶつけた。


「……はあ？　おまえ何言ってんだ？」


「具体的に……湧人くんから何がなくなったと？」


「表情。 ちょっとは笑ったりもしてくるけど、前より半分以下っていうか……あっ、でもあたしがいれば解消するって」


「「…………」」


「五年の間にどうしちゃったんだろう？　一体何があったのかなあ？」


「……っ、バカ！　お前のせいだろうが！」


奏太があたしに突っ込んだ。


「……え？　あたし？」


「やめなさい奏太！」


「だってこいつが鈍いからよ……」


「……あたしのせい、なの……？」


聞き返したあたしに一樹は困った顔をする。