プリン博士の憂鬱な日々
しかし、マネージャーからは激怒が待っている。

 マネージャーは放送終了後に、すぐに来ると連絡してきた。

「君が話を聞いてプリ」

「何を話せば……」

「薬を渡したのは君だプリ」

「でも……」

 今田に責任転嫁するつもりだ。最低だ。

「隠れるプリ」

 と、プリン博士は机に身を隠した。

「それじゃ、すぐに見つかりますよ」

「かくれんぼは得意プリ」

 どこが? と、今田は言いたいが、マネージャーが来たら教えてあげようと思った。

 今田もマネージャーには会いたくない。怒鳴られるのは嫌だからだ。

 拒否したくても、マネージャーは来た。

 怒鳴られる覚悟で、今田は身構えた。

「やあ、どうも。これを」

 マネージャーに怒る気配さえない。それどころか。笑顔だ。これが急変したら、さぞ地獄絵図になるだろう。手には紙袋があった。
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