竜王陛下のもふもふお世話係~転生した平凡女子に溺愛フラグが立ちました~
(2)迷子捜し
探すと言われても誰を?
それに、お兄様とは誰だろう?
なんのことだか、一向に話が見えない。
慌てた様子のラルフが横からその女性を止めるように腕を伸ばす。
「セシリア様、この者は軍人でも竜人でもありません。クレッグ様を探せないでしょう」
「お黙りなさい、ラルフ。今は他に頼る人がいないのです」
セシリアと呼ばれた女性はラルフをビシャリと叱ると、ミレイナの両手を握り、真っ直ぐに見つめてきた。その空を思わせる水色の瞳に、なぜか既視感を覚える。
「お願い。私の息子を探して。今朝から行方不明なの。魔獣の森に行った形跡があるから、アリスタ国の密猟者に撃たれたのかもしれないわ」
「アリスタ国の密猟者?」
ミレイナは眉を寄せる。なぜアリスタ国の人間がラングール国まで密漁に来て、かつ竜人の子供を撃たねばならないのか。
「そうよ! 魔力を奪うためだわ」
そう言うと、セシリアは再びさめざめと泣き出した。
それに、お兄様とは誰だろう?
なんのことだか、一向に話が見えない。
慌てた様子のラルフが横からその女性を止めるように腕を伸ばす。
「セシリア様、この者は軍人でも竜人でもありません。クレッグ様を探せないでしょう」
「お黙りなさい、ラルフ。今は他に頼る人がいないのです」
セシリアと呼ばれた女性はラルフをビシャリと叱ると、ミレイナの両手を握り、真っ直ぐに見つめてきた。その空を思わせる水色の瞳に、なぜか既視感を覚える。
「お願い。私の息子を探して。今朝から行方不明なの。魔獣の森に行った形跡があるから、アリスタ国の密猟者に撃たれたのかもしれないわ」
「アリスタ国の密猟者?」
ミレイナは眉を寄せる。なぜアリスタ国の人間がラングール国まで密漁に来て、かつ竜人の子供を撃たねばならないのか。
「そうよ! 魔力を奪うためだわ」
そう言うと、セシリアは再びさめざめと泣き出した。