竜王陛下のもふもふお世話係~転生した平凡女子に溺愛フラグが立ちました~
[助けてくれたのね! ありがとう!]

 ミレイナは呆然とするクレッグに駆け寄ると、その小さな体を抱きしめた。
 ラドンといた成竜は返事をするように「ギャッ」と鳴くと、すぐに上空へと飛び立って行く。ラドンもそれに続いたが、しばらく旋回するように上空を飛んでいた。

[もしかして、見送ってくれているのかしら?]

 ミレイナはラドンの姿を見上げ、目を細める。

[ラドン、助けてくれてありがとうね]

 自分が助けた魔獣がすっかり元気になって無事に森の中で過ごしていることを、ミレイナはとても嬉しく思った。


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