竜王陛下のもふもふお世話係~転生した平凡女子に溺愛フラグが立ちました~
 獣人は純粋な人間より力が強かったり鼻が効くなどの特徴があるため、奴隷として扱うにはちょうどいい。それに、少数民族であることと半分は獣であるということが多くの人にとって非人道扱いすることへの罪悪感を半減させたようだ。

 今は奴隷として扱うことが禁止されているが、それでも獣に変化する気味の悪い人種として差別の対象になっているのは確かだ。
 だから、ミレイナは子供の頃から獣人であることをできるだけ隠して過ごしていた。仲のよい友人は知っているが、そうではない人たちには言わないようにしている。

 大人になり親が先立ってからは、ミレイナは国境沿いの森の近くで魔法石を収集してそれを売ることでお金を稼ぎ、細々と暮らしていた。

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