竜王陛下のもふもふお世話係~転生した平凡女子に溺愛フラグが立ちました~
 ──獣人だとか、そんなこと、気にしない。

そうだろうか。
 あのとき自分がララですと告げても、彼は受け入れてくれただろうか。それなら、言えばよかったと後悔が湧き起こる。

(こんなこと、今更考えても仕方がないけどね)

 ふと脳裏に、フェンリル達を撫でて嬉しそうにしているジェラールの横顔が浮かぶ。

(会いたいな……)

 その願いは叶うことはないけれど、それならば自分の知らない場所でとびきり幸せになっていてほしい。
 ミレイナはそんなことを思い、自分の気持ちに蓋をした。
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