竜王陛下のもふもふお世話係~転生した平凡女子に溺愛フラグが立ちました~
[つかぬことをお伺いするけど、あなた達はもしかして、ラングール国からきたの?]
[ラングール国?]
[西にある、竜人の国よ]
[ああ、そうだね。それがどうかしたの?]

 鳥が頷いたのをみて、ミレイナは目を輝かせた。ジェラールの様子を知っているかもしれないと思ったのだ。

[竜王陛下は最近、どんなご様子か知っている?]
[竜王陛下? ここ最近は覇気がないって仲間内では噂だったね]
[覇気がない?]

 ミレイナは思っても見なかった情報に、呆然として聞き返す。てっきり、愛する人と結婚して幸せに暮らしているという言葉が聞けると思っていたのに。

[婚約されたとか、聞いていない?]
[婚約?]

 ミレイナと話していた鳥は少し首を傾げ、周囲の仲間に目配せする。その鳥達もそんな話は見聞きしていないようで、一様に首を傾げた。

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