センチメンタル・ジャーニー ~彼を忘れるための一人旅

奏斗と 離れていた時間は 

たった 三日だったけど。

距離が 遠かったせいか。


「はづき…俺 なんか へん…」

「んっ…あっ。私も…」

お互いの指が 触れるだけで 身体中が 痺れて。


「ごめん…もう…むり…」

「あぁ…かなと…」


私の身体に 重なった 奏斗は

荒い息を吐いて 肩で 喘いでいた。


「葉月。ありがとう。」

「やだ…どうしたの?」

「俺を 許してくれて。」

「だって。やっぱり 奏斗が好きだから。」


甘い疲れに 身を任せて。

お互いを 近くに感じながら。


何を話しても 甘くて 幸せな時間。


「明日は どうするの?」

「ずっと このまま ベッドの中。」

「えーっ?嘘でしょ?」

「嘘だよ…葉月は どこ行きたい?」

「夜の街を 歩きたい。さすがに 夜は 怖くて。ホテルから 出れなかったから…」

「ホント 葉月って 大胆だよなぁ。」

「そんなことないよ。必死だったんだから。」

「お風呂入ろうか?」

「えーっ。恥ずかしいよ。」

「大胆なくせに…大丈夫。」


奏斗は 私の身体を ベッドから 抱き上げた。






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