ゆめ恋。




翌日から、私はお母さんと家の荷物をどんどん箱に詰めて行った。
食器や、本、お父さんの服、パソコン、アルバム…

こんなに家の中に物があったんだなって、なんかしみじみしちゃう…


「綾那の勉強机はもういらないよね?」

「あ、うん。
さすがにもういらないけど…でもそれだと部屋に机なくなって、せっかくおばあちゃんが買ってくれたパソコンやるスペースなくなるんだよね…」

「そんなの、引っ越したら買ってあげるわよ」

「え、本当!?」

「せっかく引っ越すんだし、心機一転新しい部屋をおしゃれにしよっ」

「やったー!お母さん、ありがとう!!」


ふふ、楽しみー!!
新しい部屋、かぁ…そうだよね
空っぽのところにまたひとつひとつ、新しいものを置いていけるんだもんね…


「そう考えたら綾那の部屋で持って行くのって、ベッドしかないわねぇ」

「ん、そうだね。
新しい部屋にもクローゼットってついてるのかな?」

「あ、うん
綾那の部屋になる予定の部屋には壁一面クローゼットがついてたはず!
お母さんも写真でしか見たことないからはっきりとどんな感じかはわからないんだけどね」


なんか…里穂と別れるのはすっごい嫌だけど、でも新しい家はやっぱりちょっと楽しみだなっ
リビングとかも、新しい家具とか置くのかなぁ。


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