ゆめ恋。
私も教室に戻ると、一樹が机で寝ていたから
「わっ!!」
大声で起こしてやった。
「あはは、ビクッてなったー」
「……綾那、てめぇ…」
「ちさちゃんに、ちゃんと断ってきたよ」
「…は?」
「今日、ちさちゃん来ないから」
私がそういうと、一樹は体を起こして
「うわっ!」
私の髪の毛をぐしゃっとした。
「サンキュ」
かっこいい笑顔を私に向けながら、私の髪の毛に触れる一樹がかっこよくて、私の胸は一瞬高鳴った気がした。
「私こそ、ごめんね。
さっきちゃんと断らなくて」
「綾那は謝んなくて良し」
「…ねぇ
一樹も私が一番?」
私は、一樹が一番。
一番仲いいのは一樹だよ。
「…当たり前だろ」
その笑顔に、私の胸はまた高鳴る。
…なんだろね。
一番の友だちって言われるの、こんなに嬉しいことなんだな。
「まぁ俺はあと慧しかいねぇし
慧に比べたら断然綾那だろ」
「おいこら!それ俺にめっちゃ失礼なやつ!」
「うわ、慧いたの?」