ゆめ恋。



翌日、ルンルンで学校に行くと
綾那ちゃんはすでに教室にいた。


「綾那ちゃんおはよ!」

「あ、あぁおはよ、慧」


でも、今日の綾那ちゃんはなんだか少し元気がなかった。


「…なんか元気なくね?なんかあった?」

「え、ううん
とくにないんだけど、今日一樹休みなんだって」

「え、休み?風邪?」

「うん。朝電話したらけっこう熱高いみたいで」

「……へぇ、めずらし」


ってか、朝から電話?したの?
朝めっちゃ機嫌悪いつっちーと、電話?

俺が電話したらキレんのに…?


「一樹んち、朝から夜まで誰もいないし…大丈夫かな」


綾那ちゃんはそう言って、つっちーの机をジッと見ていた。
…もう、俺のことなんか完全に見えていなくて、俺は仕方なく席についた。


「あ、慧おっはー」

「ん、おっはー」


そこに、めぐとまいがまた一緒に登場した。


「あれ、今日は綾那んとこにいないんだ?
いつもは絶対綾那のそばから離れないのに」

「んー
なんか、つっちーが風邪で休むらしくて、綾那ちゃん元気ないからー」

「へー、一樹が熱とかめっずらしー」

「一樹がまじの欠席って初めてじゃない?」

「……ん、たぶんそう。
つっちーあんま風邪ひかないし」


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