ゆめ恋。

すき、キス、好き




***


___ピンポーン…


…なんか、インターホン押してよかったかな…
一樹調子悪かったら、ここまで出てくるのきついよね、よく考えたら…


ガチャ──


あっ、

「……なに」

「い、一樹大丈夫?」

「……大丈夫なわけねぇだろ」


そ、そりゃそうだよね!
熱あるんだし…


「これ、差し入れ!」


ここに来る前に、スポーツドリンクやら食べやすいゼリーを買ってきた。
やっぱり風邪って言ったらこういうのだもんね。


「……入れば」

「え、あ、うん」


お邪魔します、と入ると
一樹はそのまま部屋にいったから、私はそれについていった。


「熱はかった?」

「…38.6」

「けっこうあるね…
お腹は?すいたよね?」

「すいてねぇ」

「え、でもご飯まだでしょ?」

「…食欲ねぇ」

「でもなにか食べなきゃ。
エネルギーとらないと、治るの遅くなっちゃうよ。
私おかゆ作ってくるから、ちょっと待ってて」

「綾那」

「ん?」

「…慧に、告られたって」

「え!?」


な、なんで知って…
てか情報早すぎ…


「……どうすんの」

「えっべ、別に…
一樹には関係ないよっ」


恥ずかしくなって、私はそのまま一樹の部屋を出てキッチンへ向かった。
もうここに立つのも3回目。お米も勝手に使って、炊飯器が空いていたから炊飯器でおかゆをつくるべく、お米と水とたまごと少しの出汁を突っ込んでスイッチを入れた。

…にしても、慧…が一樹に言ったってことだよね、たぶん…
……もうー!!恥ずかしいじゃん!!
告白、だったんだよね、やっぱり…

慧のこと、ずっと友達と思ってきたから急にそんなこと言われても……
っていうか、まだ転校してきたばっかりでそんなこと考えられてなかったよ……


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