ゆめ恋。
「あ、綾那ちゃん顔赤いよー?かわいい」
「なっ…!み、見ないでっ…」
もう、なんなの慧までっ…!
顔近いってば!!
「おい」
「…なに?つっちー」
「どうでもいいけど俺の近くでいちゃつくなよ」
「あ、俺に綾那ちゃん取られたくない?
お気に入りだもんね、綾那ちゃんのこと」
───ドキン、
な、なんだんだ!ドキン、って!!
なに胸高鳴らせてんの…
落ち着け、私…
「…別に、関係ねぇだろ、それ。
しかも誰がお気に入りなんて言ったんだよ。
勝手に決めつけてんなよ」
…お気に入りじゃない、ってことか。
結構、仲いいと思ってたんだけどな…
一番の友だちって言ってくれてたのに。
…ってか、それならなんでキスしたんだろ。
お気に入りでもないただの友だちなのに。
やっぱ、好きな人の夢でも見てたのかな
「あ、先生きた。
じゃあまたあとでね、綾那ちゃん」
「あ、うん」
先生が来て、慧は自分の席へと戻っていった。
やっと静かになったー…
今日朝からドキドキさせられっぱなし…
落ち着け、私。