ゆめ恋。



「あ、あやちゃん!」


靴箱に着くと、そこには約束してないけどちさちゃんが立っていた。


「ちさちゃん!どうしたの?」

「今日も一緒に帰れたらなーって思って!」


あ、一緒にか。
どうせ慧と駅の方に向かうし…別にいっか…


「でも今日つっちーいないけど、いい?」


いいよ、と答えようとしたら
隣にいた慧がそんなことをちさちゃんに言った。

一樹がいない、なんて関係あるのかな…
私と帰りたいって思って言ってくれたのに…


「え、一樹くんいないの?」

「そ。今日は俺と綾那ちゃんだけ」

「…へぇー」


ちさちゃんの視線は下にいった、かと思ったら


「あ、やばーい!
スマホ忘れてたっ」


そういって、走って階段の方へ向かった。



< 145 / 174 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop