ゆめ恋。



…そか。前一樹嫌いなのに、私の友だちだからって一緒に帰ってくれたんだっけ…
…私が一樹と仲いいから、一樹にも迷惑かけちゃのか…


「…でも、やっぱり嫌いにはなれないよ。
ちさちゃんはいつも私の味方で、昔から明るくて誰にでも優しくて
ちょっと憧れてたくらいだもん」


慧にはわからない。
あの頃、どんだけ仲良かったのか
どれだけちさちゃんに助けられたか

ずっと一緒にいたんだもん
お泊まり保育の時、怖かった夜のトイレもちさちゃんのおかげで行けたの、今でも覚えてる
夜、お母さんが帰って来ない日は帰ってくるまでちさちゃんちで一緒に遊んでたのも覚えてる
初めておつかいに行ったときも、ちさちゃんと一緒だった。ちさちゃんがいなきゃ行くことだってできなかったもん。
私が男の子に嫌なことされたら私の代わりにちさちゃんが怒ってくれたりさ…

本当、いろいろあったんだもん。


「…そか。
でも俺もつっちーも、今は綾那ちゃんの一番の味方だから!忘れないでよ?」

「ふふ、ありがと。
あ、映画遅れちゃうし急ご!」

「あぁ!そうじゃん!」


< 147 / 174 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop