ゆめ恋。



「なんか今は返事いいとか言われてて…
じゃあ逆にいつになったら返事していいんだろう?って思っちゃって…

慧といると楽しいけど…やっぱり友だちとしてな気がするんだよね」

「…逆にどうして友だちとしてだと思うわけ?」

「んー、だって慧が他の女の子と仲良く話してても、別に嫉妬したりしないんだよね。
好きだったらなんか不安になったり、私も話したいとか思ったりすると思うんだけど…
慧は全然。むしろ私ももっといろんな女の子としゃべりたいから、慧を参考にしちゃうくらいだし」

「ふーん」


慧がめぐとまいと付き合ってたこと知ってながら、慧がめぐとまいと仲良く喋ってても全然…
好きだったら、きっと私も話したいってなると思うけど…全然そんなことないんだよね


「ってかさ、一樹は好きな人いるんでしょ?」

「は?なんで?」

「慧が前言ってた」


私がそういうと、一樹は小さい声で「あのやろう…」と言ってて、それに思わず笑ってしまった。
やっぱりいるんだなぁ。慧もさすがっていうか…仲いいだけあるね。


「…それが?」

「いつから好き?私も知ってる人?」

「黙秘」

「え、なんで」

「…でもまぁ
俺はたぶん、何年も前から好きだったんだと思う」

「え、好きだったんだと思うって…気づいてなかったってこと?」

「まぁ。
それを慧に気づかされたってとこだな」

「へぇー…」


何年も前から、か。
じゃあ私の知らない人なのかな…


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