ゆめ恋。



そんな話してたら、今日は珍しく慧と一樹が一緒に登校してきた。
いつもは絶対この時間にはまだ一樹いないのにね。


「あれ、めぐとまい早いじゃん。めずらし」

「綾那が話あるって言うからさー」

「へー、何の話してたん?」

「な、なんでも「綾那の恋バナー」


……っ!?!?
なんでそれ慧に言っちゃうの…!!

一樹もまだそこにいんのに…!!


「え、恋バナ?綾那ちゃんの?」

「そ。綾那もついに」

「……ついに、
俺のこと好きになったか!」

「ちょ、ちょっと慧っ…!」


慧はそういって、急に私の肩を抱いて抱きしめた。

まだ、一樹がそばにいるのにっ…


「あ、綾那ちゃん顔赤いよー
やっぱ俺のこと意識してんだー!」

「ば、バカっ…!離れてっ…!」


だけど、一樹はそんなこと興味ないのか
さっさと自分の席の方に歩いていって、机に突っ伏していた。


「ここじゃ恥ずかしいんでしょ?
あっちの空き教室で2人ではなそー」

「え!?ちょ、慧っ…!」


慧はそういって、私の手を掴んで教室から出て、前一樹と言い合った空き教室へと連れて行った。



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