ゆめ恋。



私は食器を片づけ、部屋に戻って窓を開けた。
やっぱりいい景色。静岡じゃ絶対に見れない都会の景色だ。


「んー、風気持ちいい…」


そしてやっぱり高層階だから、風がすごく気持ちいい。
エアコン入れちゃうけど、やっぱり自然の風もいいもんだなっ


「…よし、頑張ろ!!」


なにを頑張る、ってわけでもないんだけど…
ここでの新しい生活に、自分自身で喝を入れた。

頑張るぞってね。


「…外まで聞こえてるぞー」

「・・・え!?」


え、え…?
なに、今の声…どこから…


「隣の土屋だけど」


へ!?あ、あぁ…窓の外か…
外まで聞こえてたとか、めっちゃ恥ずかしい…

そか、隣だけど
角で曲がってるから窓が隣同士になってるのか…
ってことは、この壁の向こう側に声の主が…


「す、すみません…
引っ越してきて早々うるさくしてしまって…」

「……別に」


それだけいって、窓がしまる音がした。

…やっぱりうるさかったんだ…
はぁ…いきなりやらかしてしまった…

これからは大きな声出すの、気を付けよう…


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