ゆめ恋。
***
協力…って、
具体的になにすんの…
やっぱ、一緒に帰るように約束したり
会話できるようにしたり、ってこと…?
…そんなん
一樹が許すわけないじゃん!!
一緒に帰るってなったときもあんなに怒ってたのに!!
「……綾那、なに壁殴ってんの?」
「うわぁっ!
い、一樹…」
4時半、私は着替えもしてもう一樹んち前にいた。
…でも、ちさちゃんから言われたことが頭から離れなくて
突然の一樹の登場に派手に声を出してしまった。
「なんだよ、どうした?」
「え、いや…
なんでもないです…」
「……そ。
まぁ行くか」
「あ、うん」
…やっぱ
何度見ても私服の一樹は、これはこれでかっこいいわ。
制服もそれはそれでいいんだけど、私服になるともっといいわ。
すごい大人びる。…金髪だけど。
「ってか焼肉って混むだろ?」
「え、知らないよっ
友だちと行ったことないし、そもそも東京ってどこも混んでるし」
静岡とは桁が違うよ。
人多すぎだもん。
「……まぁ混んでるんだよ。
だから予約しといたから」
「え、ありがと。
そっか、予約とかしていくのか」
「んで時間少しあるから
買い物でも行くか?
綾那、こっち来てからあんま買い物とか出かけてないだろ」
あ…、そういえば
引っ越してきて、お母さんと家具とかインテリア見に行ったくらい…
一樹と出かけてもそういう買い物ってないな。遊園地くらい…
「……うん、じゃあ行きたい!
ありがと!」
「ま、どうせ焼肉も渋谷だしな」