ゆめ恋。
「静岡って徳川家康推しがすごいんだよ」
「あー、それはなんか聞いたことあるけど」
「あと他県にとりあえずお茶だろとか言われるとなにも言い返せなくなるとか」
「なにそれ、言っちゃダメなわけ?」
「そういうわけじゃないけど、なんかお茶しかないみたいに思われてる気がして」
「あ、学校の水道からお茶出た?」
「出ないわ!!」
なんか、せっかく渋谷にきたけど
私たちはひたすら歩き回りながら、ひたすら静岡について喋っていた。
なんか、他県から見た静岡ってこんなんなんだ…と思わされることが多かった。
「静岡って近いけど意外と訛ってるよな。
綾那来てから思ってたけど」
「え、訛ってる!?」
「なんかたまにイントネーション
違うときある。服とか」
「ふ、服…」
そ、そうなんだ…
全然知らなかった…
なんかそれ、めっちゃはずい…
一樹とはとくにいろんな話してきたら、いろいろ気になってたのかな…
「……田舎者感…」
「いや別にそういうつもりじゃねぇけど。
それ言ったら大阪も名古屋も札幌も都会だけど訛ってるだろ」
・・・いやでもさ
大阪とか名古屋とかと比べちゃダメじゃない!?
あれはあれでいいもんなんよ!!
「ま、それをバカにするようなやつはいないだろ。
方言なんて、その土地の宝みたいなもんだと俺思ってるし。
別に気にすることないから」
その土地の宝、か
…そっか。