ゆめ恋。
「俺ここに運試し的な感じでくることが多いんだよ。
ここがいつも通り黄色だったら明日普通、赤ならラッキー的な。
今日は虹色だから明日は超ラッキーみたいな」
「へぇ…なんか一樹がそういうのしてるの、なんか意外~」
「ガキの頃からの習慣。テスト前だとここに来るんだよ」
「へぇ、そうなんだ。テストか。
…え、テスト?明日?」
「は?昨日、数学の授業で次の授業で小テストやるって言ってたろ。
まぁ定期とかじゃねぇけど、一応俺ら受験生だから小テストでも気抜けないだろ」
…わ、忘れてたー…
明日テストなんか…やっば…
今日…これは里穂に電話してる時間ないわ…
ノート見返しておかないと…
「さて、帰るか」
「あ、うん」
一樹が先に踵を返したから、私も振り返ったら
「…あれ?」
「ん?」
なんか、すっごい見覚えある公園が、そこにあった。
「どうかしたか?」
「…なんか、この公園どこかで…」
あれー…?
でも、引っ越してきてからこっちの方には来てないよね…
でもどっかで見たことあるな―、これ…
テレビ…ドラマか、なにかかな…?
あーー!!思い出せない!!
「…俺も、ここは懐かしいわ」
「あ、来たことあるんだ?」
「あ、あぁ
昔ここらへんに住んでて、ガキの頃よく遊んでたんだよ」
「へぇ…」
私…これ、どこで見たことあるんだろ…
思い出せない―…
「ほら、帰るぞ?」
「あ、うん」