ゆめ恋。



一旦トイレに行って、私は職員室へと向かった。
…でも、坂井先生の元には先になぜか、土屋くんがいた。


「さすがに、その髪色はまずいからな」

「…でも自由っしょ?」

「金髪はダメだって」

「金髪じゃねーし」


あ、髪色のことで注意されてるのか…
ってか自由なんだ!そうなんだ!

…まぁ、クラスの人ほとんど茶色だったもんね…
さすがに自由じゃなきゃあそこまでみんな染めないよね…


「とにかく、少しは暗くしてこい」

「んー、考えとく」


・・・考えとくって。
すごいな、その返し…


「ったく…
…あ、都築」

「あ…、あの書類取りに来ました」

「あぁ、これな。
親御さんに渡してくれ」

「はい。…じゃあ、さようなら」


私はそれだけ言って、さっさとその場から離れた。

なんか…土屋くんのオーラが微妙に怖くてなんか顔が見れない…
前の学校はバリバリの進学校で、真面目な人しかいなかったから慣れないや…


…まぁ、ここも東京六大学の合格者が毎年出るから、前の学校よりも偏差値高い進学校なんだろうけど…
そんな進学校でも、こういう不良っぽい人っているんだなぁ…


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