ゆめ恋。



「まぁ、それくらいなら別にいいけど」

「助かるわー」


土屋くんは、玄関のドアを大きく開けて私を招き入れた。
っていうか、いくら隣といっても今日知り合った男子の家にいきなり上がり込むってどうなの。
いきなり家に招くってどうなの。


まぁ…変なことは起きないでしょうけど…


「お米はどこにあるの?」

「さぁ?」


・・・さぁって。
お母さま、絶対この人に頼むの、間違ってますよ…


「…適当に探させてもらうよ?」

「あぁ、どうぞー」


そういうから、私は遠慮なくシンクの下を開けさせてもらったら、やっぱりそこに米びつは置かれていた。

同じマンションって配置が同じだからめっちゃ楽だ。


「何合炊くとか言ってた?」

「4合って言ってた。
あ、あと17時に炊けるようにしとけとも言ってたっけ」

「はーい」


私は言われた通り、お米を出して研いで、炊飯器のスイッチを入れた。


「ん、できたよ」

「おぉ、サンキュ。
めっちゃ助かった」


あ、またお礼言った。
…この人は、ちゃんとお礼を言える人なんだな…

それに比べて、私…



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